


楽天モバイルは楽天が展開しているスマートフォン回線ですが、使っていて速度やプランなどに不満を感じ、乗り換えたいと考えている方もいるのではないでしょうか。
楽天モバイルからahamoへの乗り換えは、料金的にはあまりお得ではないもののサービスの品質という点では検討してもOKな選択肢です。
この記事では、楽天モバイルからahamoへ乗り換えるメリットやデメリット、乗り換え方法などについて解説します。
目次
ahamoはドコモが展開しているオンライン受付専用プラン
ahamoは、ドコモがWeb受付で展開している格安の料金プランです。

一応ドコモショップでの契約もできますが、3,300円の有料かつ「Webでの申し込み手続きをサポートする」という形なので、あえてドコモショップで申し込む必要性は薄いと考えられます。

ahamoの主な特徴について、見ていきましょう!
月額2,970円で20GBの大容量・速度制限時も1Mbpsで高速!
ahamoは月額2,970円で、通信量は20GBに設定されています。
20GB以外のプランはなく、20GBを使い切ると月末までは通信速度が1Mbpsまでに制限されます。


海外での利用も国内と同じ通信量を共有して行えますが、現地で15日以上利用する場合は速度が128kbpsに制限されてしまうので長期旅行時は注意が必要です。
5分かけ放題標準搭載、1,100円の有料で無制限のかけ放題も使える!
ahamoは5分かけ放題に対応していて、5分超過時は超過分に対してのみ30秒22円の通話料金がかかります。
無制限で通話を行いたいときは、月額1,100円のかけ放題オプションを契約しましょう。


iPhone 13などのスマホをセット購入可能、機種変更はドコモオンラインショップで行える
出典:ahamo公式
ahamoではスマートフォンのセット購入も楽天モバイルと同様に可能で、2022年5月時点ではiPhone 13やXperia 1II、そしてGalaxy S20が販売されています。


ただし、ahamoユーザーの場合ドコモショップなどの通常のお店での機種変更手続きはできません。
しかし「回線契約をせず本体だけ購入」という形で、ドコモショップ等からスマホを買うことはできます。


大容量100GBプラン「ahamo大盛り」もスタート予定!
出典:ahamo公式
さらにahamoでは、2022年6月に大容量100GBプランの「ahamo大盛り」オプションがスタート予定です。最大20GBの「ギガ不足」に毎月悩まされていた人にとっては朗報ですね。
出典:ahamo公式
内訳としては、今まで通り「20GB:2,970円/月」に「大盛りオプション80GB:1,980円/月」を加えて、「4,950円/月(税込)」になります。月100GBの大容量があれば、ストレスフリーなスマホライフを送れますね。
ahamo公式サイト楽天モバイルとahamoはどちらがお得?乗り換えるべき?
楽天モバイルとahamoはどちらも大手キャリアとしては格安のサービスなので、「楽天モバイルからahamoへ乗り換えるとお得になるの?」と疑問に感じるかもしれません。
結論から言うと、楽天モバイルからahamoへ乗り換えても料金的にはあまりお得にはなりません。

料金的には乗り換えてもお得ではないものの、人によってはahamoへ乗り換えた方が満足度が高くなる可能性があります。
ここからは、楽天モバイルとahamoで特徴を比べてみます!
楽天モバイルの方が、通信の月額料金は安い
楽天モバイルは使った分だけ料金を支払うしくみで、3GBまで1,078円、20GBでも2,178円、そして20GB以上は3,278円固定で使い放題となっています。
ココに注意
2022年10月31日までは、1GB未満利用時であればポイント還元によって実質無料となります。
ahamoは20GB+5分かけ放題で月額2,970円の1プランなので、同じ20GBで比較すると楽天モバイルの方が792円も割安となっています。


通話料金も、Rakuten Link対応の楽天モバイルの方が基本的には割安
楽天モバイルでは、通話料金も専用アプリ「Rakuten Link」利用で追加料金なしのかけ放題となっています。
ahamoも5分かけ放題ではありますが、無制限のかけ放題を使う場合は+1,100円なので月額4,070円となってしまいます。
通話料金の安さ重視なら、楽天モバイルの方が有利です。


通信・通話の安定度ではahamoのほうが有利!安定性を求めるならahamoへの乗り換えもおすすめ
楽天モバイル最大の難点が、通信・通話品質の安定性です。
楽天モバイルはまだサービスを開始したばかりということもあり、通信エリアがドコモなどの大手キャリアほど広がっていません。
結果として、楽天モバイルでは電波が弱かったり圏外になってしまったりする場所もしばしばあります。
通信速度も、私がサービス開始から使い続けていての印象としてはドコモなどの大手と比べるとやや遅めな印象です。

また楽天モバイルは、エリア拡大前の場所だとau回線の「パートナー回線」で通信することになります。
パートナー回線エリアでは、5GB使うと速度が1Mbpsに制限されてしまうのも楽天モバイルの難点ですね。
そして楽天モバイルの通話アプリ・Rakuten Linkはデータ通信を使って通話をするしくみなので、電波が不安定な場所などで利用すると通話の音声が乱れるなどの問題が起こってしまうこともあります。
Rakuten Linkを使わず安定した通話をしたい場合は30秒22円の通話料金が発生、かけ放題は月額1,100円で10分間のものを利用可能です。
ahamoならもれなく月額2,970円の通信料金はかかってしまいますが、ドコモの安定した高品質な回線を大容量の20GB使えてさらに5分かけ放題にも無料対応しています。

料金だけでなく通信・通話品質の高さも求めるなら、楽天モバイル→ahamoへの乗り換えは十分検討に値すると考えられますよ。

キャリアメールはどちらも非対応
ahamoと楽天モバイルは、どちらもキャリアメールに非対応です。
楽天モバイルユーザーの方は、今使っているGmailやYahoo!メールなどを引き続き使うことになりますよ。

楽天モバイルからahamoへの乗り換えに必要なものは6つ
楽天モバイルからahamoへ乗り換える際は、以下の6点が必要となります。
- MNP予約番号
- 運転免許証などの本人確認書類
- 支払いに使うクレジットカードか銀行口座情報
- ドコモ回線に対応するスマートフォン
- dアカウント
- フリーメールアドレス
それぞれ解説していくので、事前に用意しておきましょう!
電話番号を引き継ぐならMNP予約番号が必須!
楽天モバイルからahamoへ電話番号をそのままで乗り換える場合は、MNP予約番号を発行する必要があります。
my 楽天モバイルの「契約プラン」→「その他のお手続き」から、MNP予約番号を発行できますよ。
手続きを終えると番号が表示されるので、スクリーンショットやメモを取っておきましょう。
【要検討】あえて楽天モバイルの契約は残すのもアリ!
楽天モバイルは、そもそも3GBまでなら月額1,078円で使えるサービスです。
契約を残しておいても、通信量を毎月3GBまでに抑えればそこまで負担はかかりません。
どうしても電話番号を引き継ぎたいのでなければ、契約は残しつつahamoを新しい電話番号による新規契約で申し込むのもおすすめですよ!

必要な本人確認書類は運転免許証など
ahamoの申し込みに必要な本人確認書類は、以下の9点から選べます。
- 運転免許証
- マイナンバーカード
- 住民基本台帳カード(顔写真ありのもののみ)
- 健康保険証+発行から3ヶ月以内の公共料金領収証・住民票
- 運転経歴証明書
- 身体障害者手帳
- 精神障害者保健福祉手帳
- 療育手帳
- 在留カード+外国発行のパスポート
その他の書類しか用意できない場合は、申し込み前にahamoに問い合わせてみましょう。
支払い方法はクレジットカードや口座振替を選べる
ahamoの支払い方法は、クレジットカードと銀行口座からの口座振替に対応しています。

申し込み時に情報の登録が必要となるので、用意しておきましょう。
楽天モバイルで使っていたスマートフォンは、ドコモ回線に対応していればそのまま使える


楽天モバイルで買ったスマホは、ドコモ回線に対応している機種であればahamoでも利用可能です。
iPhoneやXperia、Galaxy、AQUOSなど多くの機種は基本的に対応していますが、Rakuten Miniの製造番号が「351676110682491〜351676113417929」になっているモデルなど、一部非対応な機種もあります。
楽天モバイルの端末リストから購入した端末を選択・スペック詳細で対応周波数帯をチェックして、LTEのBand1や3、19に対応していなかった場合は機種変更を行いましょう。
楽天モバイルに乗り換える前からauやソフトバンクで買って使っていたスマホをahamoでも使う場合は、iPhoneなら大丈夫ですがAndroidの場合は一部ドコモ回線と相性が悪い機種もあります。
XperiaやGalaxyなどの機種はドコモ回線の「Band19」に対応していないことがあり、その場合地方などでちょっと電波が弱くなります。
au・ソフトバンクのAndroidスマホを楽天モバイルで使っている場合も、必要に応じて機種変更を検討してみてください。

メールアドレスは今使っているものを使えばOK、dアカウントの用意も忘れずに
ahamoの申し込みにはメールアドレスが必要ですが、現在楽天モバイルで使っているGmailやYahoo!メールなどをそのまま使えばOKです。
無料で発行できるdアカウントも申し込みに必要なので、持っていない方は発行しておきましょう。
楽天モバイルは違約金もMNP転出手数料も無料!
楽天モバイルからahamoへ乗り換える際、違約金やMNP転出手数料はかかりません。
解約月の月額料金も、その時点で使っていた通信量に応じた金額が普通に請求されます。

ahamoには契約事務手数料がないので、乗り換え時にahamoでは日割りの月額料金のみがかかります。
なお楽天モバイルでスマホを分割購入している場合は、乗り換え後もそのまま分割で本体代金が請求されますよ。

楽天モバイルからahamoへの乗り換え手順(パターン別)
最後に、楽天モバイルからahamoへ乗り換える手順を見ていきましょう!
ここでは、以下3つのパターン別に楽天モバイルからahamoへの乗り換え手順を解説します。
- 今使っているスマホのまま、ahamoに乗り換える
- ahamoに乗り換える際に、スマホの機種変更(端末購入)をする
- 自分で端末を用意したあとに、ahamoに乗り換える

〈1〉今使っているスマホのままahamoに乗り換え
今使っているスマホのまま、ahamoに乗り換える手順は次のとおりです。
・ MNP予約番号を発行(楽天モバイル)
・ 申し込み(ahamo公式サイトから)
・ ahamoの開通手続き(SIMカード到着後)
・ SIMカードの入れ替え
・ スマホのAPN設定
今使っているスマホがahamoに対応していない場合は、乗り換えと同時に機種変更を検討しましょう。
なお、楽天モバイルで購入した端末はSIMロック解除済みのため、ahamoから届いたSIMカードに入れ替えればそのまま利用できます。

〈2〉ahamoに乗り換える際にスマホの機種変更(端末購入)
ahamoに乗り換える際に、スマホの機種変更(端末購入)をする手順は次のとおりです。
・ MNP予約番号の発行(楽天モバイル)
・ 申し込み(ahamo公式サイトから)
・ データのバックアップ(購入したスマホの到着後)
・ 購入したスマホにSIMカードを挿入
・ 購入したスマホの初期設定および復元
・ 購入したスマホのAPN設定
・ ahamoの開通手続き
なお、各データのバックアップは、以下公式サイトを参考にして行いましょう。
- iPhone(Apple公式サイト)
- Android(Google公式サイト)
- LINEアプリ(LINE公式サイト)
バックアップには時間がかかることがあるため、時間に余裕があるときにWi-Fi環境で行いましょう。また、iPhone同士の機種変更であれば「クイックスタート」という機能を使ってバックアップなしでデータ移行ができます。

〈3〉自分で端末を用意したあとにahamoに乗り換え
自分で端末を用意した後に、ahamoに乗り換える手順は次のとおりです。
・ MNP予約番号の発行(楽天モバイル)
・ 申し込み(ahamo公式サイト)
・ データのバックアップ(SIMカード到着後)
・ 用意したスマホ(端末)にSIMカードを挿入
・ 購入したスマホの初期設定および復元
・ 購入したスマホのAPN設定
・ iPhone(Apple公式サイト)
・ Android(Google公式サイト)
・ LINEアプリ(LINE公式サイト)

なお、申し込みの際には、事前に前項で解説した必要なものを用意しましょう。画面の指示に従ってオプションなどを選択、住所・氏名などの必要事項を入力していくだけなので、簡単に申し込みができます。
なお乗り換え手順については、以下の記事でも解説しているので合わせて参考にしてくださいね。
ahamoへ乗り換え時の注意点2つ
前項の手順を参考にahamoへ乗り換える時の注意点は、次の2つです。
- 「回線切り替え手続き」をする
- スマホ(端末)によっては「APN設定」が必要
順に、見ていきましょう。
〈1〉回線切り替え手続きを忘れず行おう
楽天モバイルからahamoへ乗り換え、SIMカードが届いたら開通手続きを行いましょう。
ahamoのアプリかWebサイトのログインページで、「配送状況・開通へ」を選択します。
あとは受付番号や暗証番号、そして連絡先電話番号を入力してログインすれば、新しいSIMを使い始めるボタンより回線切り替えを行えますよ。

〈2〉スマホ(端末)によってはAPN設定が必要だが、ahamoスマホへの乗り換え時は不要
楽天モバイルで使っていたスマホは、ahamoのSIMを入れればそのまま使える場合とAPN設定が必要になる場合があります。
iPhoneなら基本的にとくに設定は必要ありませんが、Androidスマホの場合はAPN設定が必要なことがありますよ。
APN設定は設定アプリを開き、「ネットワークとインターネット」の項目を開くと出てくる「モバイルネットワーク」→「詳細設定」→「アクセスポイント名」と進んでいきましょう。
APNリストに「spモード」があった場合は、選択すればOKです。
一覧にspモードがなく通信できない場合は、「+」ボタンなどからアクセスポイントの追加を行います。
「名前」を「spモード」などに設定、APN項目にspmode.ne.jpと入力して保存し、APN一覧から選択すれば設定完了ですよ。

なお機種変更をした場合は、合わせてデータ移行も行う必要があります。
iPhoneでは乗り換え前と後の機種を用意して、新しい機種の初期設定を始めれば「クイックスタート」ですぐにデータを移行できます。
私も最近iPhoneの機種変更をしましたが、カメラで古い機種に表示されたマークを写せばあっという間にデータが移行されていきました!
Androidでは、機種変更前の機種の設定アプリでバックアップをオンにしていれば、同じGoogleアカウントにログインすることでバックアップリストから復元を行えます。
なおLINEなど一部個別にデータ移行が必要なアプリもあるので、機種変更前の機種を売却などする前に普段使っているアプリのデータが移行されているかどうかしっかり確認しておきましょう。
そして写真や動画などのデータに自動で移行されないものがあった場合は、microSDカードやパソコンなどを利用して個別に新しい機種に移行してみてくださいね。

まとめ
今回は、楽天モバイルからahamoへの乗り換えについて解説しました。
楽天モバイルの方が料金的には安価ですが、ahamoはドコモの高品質な回線を格安で使えるメリットがあります。
解説したメリット・デメリットを踏まえつつ、乗り換えを行うかどうか検討してみてください。
私としては、楽天モバイルは3GBまで1,078円で使える関係上解約するのはちょっと勿体無いので、楽天モバイルの契約は残しつつahamoを新規契約するのもおすすめです。