「LINEMO」は2021年3月に提供を開始したソフトバンクのオンライン専用料金プランです。
提供開始よりデータ容量20GBの「スマホプラン」のみでしたが、2021年7月にはデータ通信をあまり使わないライトユーザー層向けの「ミニプラン」が発表され、話題となりました。
対して「povo」は、同じく2021年3月に提供を開始したauのオンライン専用料金プランです。
LINEMOが前述の「ミニプラン」を発表後、しばらく劣勢に立たされていたpovoでしたが、2021年9月13日、基本料0円+10種類のトッピングから自由にトッピングを選択できる「povo2.0」を発表し巻き返しを図っています。
これまで両者は「月20GB:2,728円」の料金プランなど似ている要素が多かったため、乗り換えの際にはどちらにするか迷ってしまいがちでした。
しかしここにきて、LINEMOの「ミニプラン」やpovoの「povo2.0」が登場したことにより、両者の特徴が目立ってきています。
この記事では、両者の特徴をそれぞれ押さえながらオススメポイントを解説させていただきます。
目次
LINEMO(ラインモ)とpovo2.0の料金・サービスを比較
はじめに、LINEMO・povo2.0それぞれの概要やスペック、料金などの基本情報をまとめました。
特に、povo2.0については以前のプランと大きく変更になっていますので、1つずつしっかりと確認していきましょう。
LINEMO(ラインモ)の概要│ソフトバンクのオンライン専用プラン
「LINEMO」は、MVNOの「LINEモバイル」を吸収して誕生したソフトバンクの新ブランドです。
メッセージアプリ「LINE」での通信が使い放題の「LINEギガフリー」やLINEスタンプが使い放題など、「LINE」と提携した強みを大いに発揮しています。
また、2021年7月には従来の「20GBプラン」に加え「3GBプラン(ミニプラン)」を追加し、より多くのユーザー獲得に動いています。
普段、あまりデータ通信を利用していないライトユーザーは「3GBプラン(ミニプラン)」がおすすめです。
povoの2.0概要│auのオンライン専用プラン
「povo」は、auの新ブランドです。
LINEMOで「3GBプラン(ミニプラン)」が登場以降、LINEMOが「20GB」「3GB」の2プランに対し、povoは「20GBプラン」の1プランと劣勢に立たされていました。
その代わりに、povoでは多くのトッピング(オプションのこと)が用意されていましたが、それでもLINEMOの優勢なことに変わりはありませんでした。
その挽回策として、2021年9月13日に発表されたのが「povo2.0」。
最大の特徴は、ベースプランとなる基本料が0円ということ。
今まで20GBプランのみだったデータ容量は「データトッピング」に形を変え、1GB~150GBまでを自分で選べるようになりました。
povo2.0では、データトッピングの他にも5分以内通話かけ放題の「通話トッピング」やDAZNやsmash.が使い放題の「コンテンツトッピング」があります。
全10種類のトッピングの中から自分にあった「トッピング」を選ぶことができるため、カスタマイズ性の高さがポイントです。
また、日常のさまざまなお店やサービスを利用することで、ギガ(データ)を貯めることができる「#ギガ活」もあわせて提供開始となります。
LINEMOとpovo2.0のスペック、料金
次に、LINEMO・povo2.0のスペック、料金は次の表の通りです。
LINEMO | povo2.0 | ||||
---|---|---|---|---|---|
月額料金プラン | 3GB | 990円 | ベースプラン:0円 | ||
20GB | 2,728円 | ||||
トッピング (オプション) |
追加データ | 1GB (追加購入) |
550円 | 1GB (7日間) |
390円 |
3GB (30日間) |
990円 | ||||
20GB (30日間) |
2,700円 | ||||
60GB (90日間) |
6,490円 | ||||
150GB (180日間) |
12,980円 | ||||
使い放題 (24時間) |
ー | 使い放題 (24時間) |
330円 | ||
通話(月額) | 5分以内 通話し放題 |
550円 | 5分以内 通話し放題 |
550円 | |
24時間 通話し放題 |
1,650円 | 24時間 通話し放題 |
1,650円 | ||
コンテンツ | ー | DAZN 使い放題 パック (7日間) |
760円 | ||
smash. 使い放題 パック (24時間) |
220円 | ||||
データ容量 | 3GB/20GB | データトッピングによる利用 | |||
データ容量超過後の速度 | 3GB | 最大300kbps | 最大128kbps | ||
20GB | 最大1Mbps | ||||
LINEギガフリー | ◯ | ー | |||
LINEスタンプ使い放題 | ◯ | ー | |||
国内通話 | 22円 / 30秒 | 22円 / 30秒 | |||
SMS送信 | 3.3円 / 1通 (受信:無料) |
3.3円 / 1通 (受信:無料) |
|||
対応ネットワーク
(4G/5G) |
◯ (別料金不要) |
◯ (別料金不要) |
|||
キャリアメール | ー | ー | |||
テザリング対応 |
◯ (追加料金なし) |
◯ (追加料金なし) |
|||
eSIM対応 | ◯ | ◯ | |||
海外データローミング | 対応 | 未対応 | |||
サポート | Webサイト LINE |
Webサイト | |||
#ギガ活 | × | ◯ | |||
契約可能年齢 | 18歳以上の個人 | 13歳以上の個人 |
※この表は、右にスクロールできます
LINEMO(ラインモ)とpovo2.0の一番大きな違いは?
LINEMOとpovo2.0の一番大きな違いは「LINEギガフリー」と「トッピング」です。
ここでは、LINEMO・povo2.0それぞれの特徴を確認していきましょう。
LINEMOの特徴
LINEMOの特徴は、次の通りです。
- LINEとLINEスタンプが使い放題
- 従来の20GBプランに加え、3GB:990円の「ミニプラン」が登場
- LINEで申し込みやサポートが受けられる
- データ容量超過後の速度は、3GBで最大300kbps。20GBで最大1Mbps。
LINEMOの特徴は、やはりLINEとの強力な連携でしょう。
LINEの通話やビデオ通話をいくら利用してもLINEMOの場合はギガを消費しません。
普段、家族や友人とLINEを使ったコミュニケーションを取っている人にはメリットは大きいと言えます。
また、LINE以外の通信をあまり使わない方にとっては月額990円のミニプランの登場は嬉しい限りですね。
何か困ったときに、LINEで気軽に問い合わせができるのもLINEMOならではです。
povo2.0の特徴
対して、povo2.0の特徴は次の通りです。
- 月額基本料が0円
- データ容量は1GB~150GBのトッピングの中から好きなものを選べる
- 「コンテンツトッピング」でDAZNなどの動画サブスクが利用可能
- 日常の買い物などで、データを貯めることができる(#ギガ活)
- 13歳以上の個人契約が可能
povo2.0の特徴は、基本料が0円ということ。そして、10種類の「トッピング(オプション)」から自分でトッピングを選ぶことです。
その中でも特にデータトッピングが特徴的で、あまりデータを使わなそうな月は1~3GBなどの低容量を購入、多くデータを使いそうな月は20GB以上の大容量の購入と、その時に合わせて調整が可能です。
また、LINEのメッセージなど、高速通信を必要としない利用であればデータをトッピングしなくても0円で利用出来るというのも魅力的。
日常の買い物などでデータを貯めることが出来る「#ギガ活」を上手く使いこなせばかなり節約も出来ます。
また、13歳以上の個人でも契約できるようになったのも学生さんには嬉しいポイントです。
LINEMO(ラインモ)vs povo2.0│速度を比較してみた
LINEMOとpovo2.0の通信速度を比較しました。
項目 | LINEMO | povo2.0 |
下り速度 | 81.32Mbps | 96.71Mbps |
上り速度 | 16.61Mbps | 15.78Mbps |
※上記の測定値は実測3ヵ月分の平均値です。
※測定期間:2023年7月13日~2023年10月13日
※出典:みんそく
実際の通信速度を調べた結果、どちらもそこまで大きく変わらないことがわかりました。
LINEMOはソフトバンクの格安プランであり、povo2.0はauの格安プランです。
どちらも大手キャリアと同様の品質で回線が使えるといわれているので、非常に安定しています。
スマホを快適に使う上で必要な通信速度は30Mbps前後といわれているため、LINEMOもpovo2.0も基準は満たしていますね。
通信速度でどちらかを選ぶ必要はないので、自分にとってどちらが使いやすい回線かどうかで決めるのもおすすめです。
他社から乗り換えるならどっちが良い?LINEMOがおすすめな人の特徴
LINEMOは、以下のような人にオススメです。
LINEMOはこんな人にオススメ
- 通話や連絡はほとんどLINEを使っている
- 困ったときに、LINEでサクッと相談したい
- データ容量超過後も、ある程度の通信速度を確保したい
LINEMOは、普段コミュニケーションツールとしてLINEをよく利用している人にオススメです。
LINEを使っていればいるほど、LINEMOを利用するメリットを受けることができます。
また、困ったときにLINEで相談できるのでLINEMOでスマホデビューという人にもオススメです。
万が一データ容量を使い切ってしまった場合でも、3GBプランで300kbps、20GBプランで1Mbpsの速度があるのも安心ですね。
他社から乗り換えるならどっちが良い?povo2.0がおすすめな人の特徴
povo2.0は、以下のような人にオススメです。
povoはこんな人にオススメ
- 毎月使うデータ量に合わせてカスタマイズしたい
- DAZNなどのコンテンツも楽しみたい
- 日常でもギガを貯めて節約したい
- 18歳未満の個人(13歳以上)
povo2.0は、10種類のトッピングから自分の好きなものだけを選ぶことができるので、自分に合うスマホプランを探している人にオススメです。
また、前述の通りデータトッピングを賢く購入し、「#ギガ活」を利用すれば毎月のスマホ代が節約できます。
節約したお金で、コンテンツトッピングにあるDAZNで趣味のスポーツ観戦をするのもいいでしょう。
13歳以上の個人なら契約できるので、学生さんにもオススメです。
ドコモの格安プラン「ahamo(アハモ)」はどうなの?
ソフトバンクの格安プランであるLINEMOと、auの格安プランであるpovo2.0。
なら次に気になるのはドコモの格安プランですよね。
ドコモにも「ahamo」という格安プランがあり、20GBと5分かけ放題がついたプランを月額2,970円で使えます。
ahamo 料金プラン概要
月額基本料
2,970円
4,950円
データ量
20GB
100GB
低速時速度
1Mbps
通話料
22円/30秒
無料通話
5分かけ放題付帯
データ繰り越し
×
5G対応
◯
さらに「ahamo大盛り」という80GB追加オプションを利用すると、月額4,950円で計100GBの通信が可能です。
ドコモの格安プランということで、LINEMOとpovo2.0と変わらず安定した通信速度で使えるのも魅力です。
5分かけ放題つきの20GBのプランは3社の中でahamoが1番お得なので、通話もネットもたくさん使いたい方はahamoがおすすめですよ。
また、月100GB使いたい方(自宅に光回線がない・外出先でテザリングなどをよく使うなど)もahamoが適しているでしょう。
LINEMOとpovo2.0をデュアルSIMで併用するメリットはある?
最近では、eSIMを使って1つのスマホで2つの回線を使うデュアルSIM運用をする方も増えています。
LINEMOとpovo2.0をデュアルSIM運用するメリットは、povo2.0を使わない間は0円で維持できる点でしょう。※180日以内にトッピング購入がないと利用停止になります。
そのためpovo2.0は、LINEMOでデータが足りなくなった時などの緊急用のSIMとして用意することができます。
povo2.0なら1週間期限の1GBのトッピングを390円で購入できるため、LINEMOで1GB追加するよりも安いですよ。
また、povo2.0もLINEMOと同様に音声通話機能もあるので、仕事用など電話番号を複数持ちたい方にも適しています。
ただしデュアルSIM運用する場合は、eSIM対応の機種が必要になるので注意してください。
まとめ:LINEMOとpovo2.0は大手キャリアの格安プラン!料金の安さと通信速度の速さが魅力
今回はLINEMOとpovo2.0の比較をさせていただきました!
povo2.0の発表によりLINEMOとpovoの違いは今まで以上に明確なものになりました。
携帯キャリアの乗り換えを検討する際には、スマートフォンを利用するにあたって自分が何を優先するのか、普段どのような使い方をしているのかを今一度洗い出すことが重要です。
本記事を参考に、ムダなく自分にあったスマホライフを送りましょう!