


IIJmioは、SIMの種類や回線が選べる格安SIMとして高い人気があります。
音声SIMでも1,760円~とリーズナブルな価格設定なので、他のキャリアからの乗り換えを検討されている方もいるはず。
しかし、現在キャリア決済での支払いをよく利用している場合、IIJmioの乗り換え時には注意が必要です。
この記事では、以下のポイントについて詳しく解説いたします。
- IIJmioでキャリア決済ができるのか
- IIJmioへの乗り換え前に準備すべきこと
- キャリア決済の代わりとなる支払い方法
目次
IIJmioでキャリア決済はできない!その理由は?
結論から言うと、IIJmioではキャリア決済はできません。
現在大手キャリアなどのSIMでキャリア決済を利用しているなら、IIJmioへの乗り換え後は別の支払い方法にシフトしなければなりません。
キャリア決済とは、買い物やサービスの月額料金をスマホ料金とまとめて支払えるサービスの総称です。
キャリアによってサービス名や、利用条件やキャリア決済が使えるサービスの範囲も異なりますが、2022年8月時点でキャリア決済に対応しているのは以下のキャリアです。
【大手キャリア】
- ドコモ(ドコモ払い)
- au(auかんたん決済)
- ソフトバンク(ソフトバンクまとめて支払い)
- 楽天モバイル(楽天モバイルキャリア決済)
【格安SIM】
格安SIMといってもキャリア決済に対応しているのは、大手キャリアが運営しているところが多いことが分かります。
独自のキャリア決済サービスが利用できる格安SIMはmineoと楽天モバイルのみで、どちらもAndroidユーザー対象でアプリとアプリ内サービスのみの使用に限られています。
決済サービスの構築には手間とコストがかかる
IIJmioでキャリア決済が使えない理由として、
- リーズナブルな月額料金を実現するためにコストを押さえている
- 大手キャリア系列ではないので既存のキャリア決済が利用できない
などが考えられます。
そもそも自社で決済サービスを構築するためには手間とコストがかかりますし、リーズナブルな月額料金を実現するためにコストを削減することが多い格安SIMで独自のキャリア決済構築するのは負担が大きいのです。
IIJmioを運営してる株式会社インターネットイニシアティブの売上高を見てみると、
- 法人向けインターネットサービス
- アウトソーシングサービス
- WANサービス
など法人向けの事業の売上が多いことが分かります。
出典:株式会社インターネットイニシアティブ(https://www.iij.ad.jp/ir/library/financial/pdf/IIJ4Q20J_presentation.pdf)
格安SIMは重要ではあるものの会社としてメインの事業というわけでもなさそうなので、まとまった費用が必要なキャリア決済のシステム構築の可能性は今後も低いかもしれません。
また、IIJmioはdocomoとauの回線を利用していますがそれらの大手キャリアの系列というわけでもないので、LINEMO等のように既存のキャリア決済システムを使うことも難しいでしょう。
IIJmioではどの回線でもキャリア決済は使えない
IIJmioでは、
- タイプD(ドコモ回線)
- タイプA(au回線)
の2種類の回線を提供していますが、どちらもキャリア決済には対応していません。
他の格安SIMでは下表のようにSIMの種類・回線・支払い方法・OSによって限定的にキャリア決済が使える場合がありますが、IIJmioではSIMや契約内容などに関わらずキャリア決済自体が利用できません。
キャリア決済ができる格安SIM |
特徴・条件 |
上限金額 |
mineo |
|
未成年:2万円/月
20歳以上:2~10万円/月 契約期間による |
Yモバイル |
|
契約内容などによって異なる |
UQモバイル |
|
1,500円~50,000円(年齢と契約期間により変動) |
楽天モバイル |
|
未成年:1万円~5万円(年齢により変動) 20歳以上:20万円 |
LINEMO |
|
契約内容などによって異なる |
このようにキャリア決済に対応しているキャリアでも、内容や金額にかなり差があることが分かります。
- iPhoneユーザーはキャリア決済が使えない
- クレジットカード払いしている人のみがキャリア決済が使える
など制限がある格安SIMも少なくありません。


キャリア決済ユーザーがIIJmioへの乗換前にしておくこと
現在、キャリア決済をよく利用している人がIIJmioへ乗り換える前にしておいた方がいい2つのポイントをご紹介します。
サブスクや継続サービスの支払い方法を変えておく
映像、音楽、ECサイトなどの月額料金をキャリア決済で支払っている場合、乗り換え後もサービスが使えるように支払い方法を変えておきましょう。

クレジットカードに変更しておくのが一番手軽ですが、カードがない場合・これから作る場合はコンビニなどに売っているプリペイドカードを買ってチャージしておくのもよいでしょう。
記事後半では、プリペイドカードで支払いができるオンラインサービスについてご紹介いたします。
不要なサービスがないか見直す
複数のサービスを利用している人は、IIJmioに乗り換える前に不要なサービスがないか見直してみましょう。
サブスクやオンラインサービスは初月無料のものも多いのでついつい登録してしまい、不要になっても解約しわすれたりと無駄にお金を払い続ける・・・という状態にもなりかねません。

本当に使っているサービスか、無駄に加入し続けていないかを乗り換えの際に内容を確認しましょう。
1つ1つは数百円~1,000円程度だとしても、それがいくつもあればまとまった金額を支払うことにもなります。
家族で1人ずつサービスを利用している場合は、ペアプランやファミリープランなどを利用すると割安になるのでおすすめです。
- 音楽、映像、電子書籍など重複する内容のサービスを複数契約していないか
- 無料トライアルだけ利用しようと思っていたものがそのままになっていないか
- 使っていないECサイトやサービスの利用料を支払い続けていないか
などを確認しながら、乗り換え前にサブスクの断捨離も行ってみてはいかがでしょうか?
クレジットカードがない人がキャリア決済の代わりに使える支払い方法4選
ここではクレジットカードを持っていない人が、キャリア決済の代わりに使える方法を4つご紹介します。
Paypal
出典:paypal公式サイト(www.paypal.com)
Paypalは国際的に利用できる決済・送金サービスで、銀行口座を持っていればキャリア決済がなくても利用できます。
事前にPaypalアカウントと銀行口座を紐づけておけば、オンラインですぐ支払いができます。
さらに、日本国内のショッピングや支払い・送金であれば手数料無料なので、銀行振り込みよりもお得に利用できるのが大きなメリットです。
Paypal支払いに対応しているサービスには、以下のようなものがあります。
【オンラインサービス】
- YouTube
- Google Play
- Microsoft
- Skype
- Spotify
- Hulu
- DAZN
- Renta!
【ECサイト】
- eBay
- Esty
- ヤマダ電機
- ディスクユニオン
- アニメイト
- iHerb
- HMV
- Qoo10
また、別途通貨換算手数料を支払えば日本円に対応していない海外のサービスも利用できます。
ただしPayPalに対応していないショップもあるので、全てのオンラインサービスに使えるというわけではないのでご注意ください。
たとえば、AmazonではPayPalに対応していないですし、楽天市場では利用する店舗によって支払い方法の種類が異なりPayPal非対応のお店も少なくありません。
プリペイドクレジットカード
出典:VISAプリペ公式サイト(https://www.smbc-card.com/prepaid/visaprepaid/index.jsp)
プリペイドタイプのクレジットカードは、あらかじめカードにチャージして使う形式のカードです。
審査不要で発行され、口座振替も不要なので手軽に使えます。チャージした金額の範囲内のみで使えるので、使いすぎる心配もありません。
利用する際はカード番号・有効期限・セキュリティコードを入力すれば、普通のクレジットカードと同じように購入に使えます。
プリペイドクレジットカードにはカードタイプとアプリタイプがあり、カードタイプは実店舗での買い物にも使えますがアプリタイプはオンラインのみの使用となります。
注意点としては、プリペイドのクレジットカードはサブスクの支払いには使えないことが多いことが挙げられます。
ただ、iTunesやGoogle Playの支払い方法に設定しておけばディベロッパーを経由して利用できるケースもあります。
デビッドカード
出典:SMDCデビット公式サイト(https://www.smbc.co.jp/kojin/debit/)
デビッドカードは、銀行口座と紐づけてクレジットカードのように使える支払い方法です。
クレジットカードとの違いは、
- 支払いごとに口座からすぐ引き落とされる
- 審査不要
- 分割・リボ払い非対応
という3点です。
プリペイドのようにチャージも不要でサブスクにも使えます。
口座の金額内であれば普通のクレジットカードと同じように使えますし、VISAやMasterCardなど、大手クレジットカードブランドのデビッドカードであれば海外でも使えます。

ただし、一括払いしかできないので高額な買い物をする際は、負担が大きくなってしまうというデメリットもあります。
ギフトカード
ギフトカード(プリペイドカード)は特定のサービスでのみ使える支払い方法です。
たとえば、AmazonのギフトカードならAmazon内で、App store&iTunesカードならアプリや音楽購入にのみ使えます。
ギフトカードでチャージできるサービスには、
- App store&iTunes
- Google Play
- NETFLIX
- Hulu
- Amazonギフトカード
- Nintendo ONLINE
などがあり、アプリ購入からサブスク、オンラインサービス料金の支払いに利用できます。
ただ、プリペイドカードの金額分を使いきったらまたカードを買わなければならないので手間がかかるのも事実です。
つい買い忘れていて、サービスが使えなくなってしまった・・・なんてこともあるでしょう。
コンビニによっては取扱っているギフトカードの種類が異なるので、欲しいサービスのカードが買えないこともあります。
IIJmioに変えても利用できる3つのこと
IIJmioではキャリア決済が利用できませんが、全てのサービスが使えなくなるわけではありません。
大手キャリアからIIJmioに乗り換えても、変わらず使える3つのサービスを見ていきましょう。
LINEのID検索
IIJmioの音声通話SIMを契約していれば、LINEの年齢確認ができるようになりました。
年齢確認ができるとID検索が利用できるようになるので、友達追加などがより手軽に行えます。
IIJmioの年齢確認方法はこちらの3ステップです。
出典:IIJmio公式サイト
STEP1.利用者情報の確認
IIJmioの会員専用ページにログインして、「ご契約者情報の変更・照会」から「SIMカード利用者情報の管理」メニューを選択します。
SIM利用者の名前・性別・生年月日などが未登録の場合は、該当するSIMと「利用者情報の登録」にチェックを入れて次のページに進みましょう。
STEP2.利用者情報の登録
利用者情報の入力ページが表示されるので、
- 氏名
- 性別
- 生年月日
を入力します。
子回線の場合は、注意事項と契約者との関係にチェックを入れて「次へ」をクリックしてください。
確認ページが表示されるので、内容に間違いがなければ「設定変更お申込み」を選択して利用者情報が登録されます。
STEP3.LINE設定
利用者情報が登録できたら、LINEで設定を行いましょう。
LINEアプリの画面右上にある歯車のような形のアイコンをタップして、設定ページを開いてください。
設定メニュー一覧から「年齢確認」→「年齢確認結果」の順番で選択します。
年齢確認を行うかどうかのポップアップ画面に切り替わるので、「その他の事業者をご契約の方」→「IIJmio」を選びIIJmioの会員ページにログインして年齢情報を提供しましょう。
18歳以上であることが確認できたら、ID検索機能が利用できるようになります。
家族間のお得な通話料金
出典:IIJmio公式サイト(https://www.iijmio.jp/hdd/voicefree/)
IIJmioを家族でまとめて契約すると、「ファミリー通話割引」が適用され家族間の通話料が20%割引されます。
ファミリー通話割引は月額基本使用量0円で、申込は不要です。
さらに通話定額オプションの「みおふぉんダイアル」も、家族間であれば通常よりお得に使えます。
月額600円(税込660円)のプラン | 月額830円(税込913円)のプラン | |
通常の国内通話 | 3分以内の通話が無料
時間超過後の通話料は30秒ごとに11円(税込) |
10分以内の通話が無料
時間超過後の通話料は30秒ごとに11円(税込) |
家族間使用
(同一mioID) |
10分以内の通話が無料
時間超過後の通話料は30秒ごとに8.8円(税込) |
30分以内の通話が無料
時間超過後の通話料は30秒ごとに8.8円(税込) |
※みおふぉんダイアルの利用は専用アプリが必要です。
無料通話時間が倍以上長くなるだけでなく、時間超過後の通話料も安くなることが分かりますね。
異なる名義での番号引継ぎ
出典:IIJmio公式サイト(https://www.iijmio.jp/faq/signup/#mnp)
新規契約する場合は、元の電話番号の名義とIIJmioの名義が違っても申込が可能です。
たとえば家族名義の電話番号から自分だけ乗り換える場合や、結婚・離婚等の事情で乗り換え時に苗字が変わった場合でも同じ電話番号を使い続けられます。
MNPのシステムにおいて手数料や手続きは一律化されていますが、実は名義違いのMNPについてはキャリアによって可否が分かれています。
同じ格安SIMでも、楽天モバイルでは名義違いのMNPは受け付けていません。
そうした場合は、まず乗り換える前のキャリアで名義変更をしてからMNPの手続き行う必要があります。
オンラインで名義変更できるキャリアもありますが、大手キャリアなどでは店舗での手続きが必要なので手間が増えることも。
IIJmioでは乗り換え前の名義変更は不要で、かつオンラインで申し込めるので忙しい方も自分のタイミングで手続きが進められます。
キャリア決済用に最低料金で契約を残しておくという方法も
キャリア決済をよく利用している、よく使うサービスがキャリア決済しか対応していないといった場合は、一番安い料金プランに変えて契約を残しておくという手もあります。


IIJmioと大手キャリアで同程度プランの料金を表で比較してみました。
キャリア | プラン | 月額料金 |
IIJmio | 音声SIM | 4GB:980円(税込 1,078円)
8GB:1,380円(税込 1,518円) |
ドコモ | 5Gギガライト | 3~5GB:5,150円(税込 5,665円)
~7GB:6,150円(税込6,765円) |
au | ピタっとプラン(4~7GB) | 5,980円(税込 6,578円)※ |
ソフトバンク | ミニフィットプラン | ~3GB:4,980円(税込5,478円) |
※・・・2年契約適用時の料金
同じくらいのデータ料でも、大手とIIJmioでは4~5倍ほど月額料金が変わることが分かります。
仮に、ドコモの5Gギガライトプランで7GB(税込6,765円)使っていた人が、一番安いプランに変えてメインをIIJmioの同等プランに変えた場合の料金は以下のようになります。
4Gギガライト ~1GB:3,150円(税込 3,465円)
IIJmio音声SIM 8ギガバイト:1,380円(税込 1,518円)
合計:4,530円(税込 4,983円)
使えるギガ数は2GB増えましたが、月額料金は1,800円近く安くなっています。
ただ、普通に乗り換えるよりかはどうしても高くつくので、どちらにせよ乗り換えを検討し始めたら契約内容の見直し・サービスごとの支払い方法を確認しておくとよいでしょう。
IIJmioはクレジット払いのみなのでカードがあった方が便利
IIJmioはスマホの料金もクレジットカード払いしか利用できないので、カードを作ることをおすすめします。
一般的に、クレジットカードができるまでは申込と審査を経て手元に届くまで2週間前後かかるとされます。
これからカードを作る人は、余裕を持ってIIJmioに乗り換える1ヶ月前くらいにクレジットカードの申込をしておくとよいでしょう。
月次決済に対応しているクレジットブランドのデビッドカードならIIJmioの支払いに使えるという意見も複数見受けらましたが、利用できたとしてもクレジット利用時と引き落とし日が異なるので注意してください。
まとめ
IIJmioのキャリア決済について解説いたしましたが、本記事のポイントは以下の通りです。
ココがポイント
- IIJmioでは回線やSIMの種類に問わずキャリア決済ができない
- 元々格安SIMでは独自のキャリア決済は珍しい上、IIJmioは大手系列でもないので今後もキャリア決済対応は難しいと予想される
- 乗り換え前にキャリア決済を使っているサービスの見直し・支払い方法の変更をしておこう
- キャリア決済はできないが、IIJmioでは家族割・異なる名義のMNP・LINEの年齢確認が利用可能
- どうしてもキャリア決済を使いたい場合は最低料金に変えてIIJmioと新規契約する手もある
- IIJmioはクレジットカード払いのみなので、乗り換えるならカードを作っておいた方がいい
リーズナブルな月額料金が魅力のIIJmioですが、現在キャリア決済で支払いや買い物を行っている方は利用状況にあった使い方ができるか乗り換え前にご確認ください。