


デュアルSIM環境を整えれば、スマホは1回線のみの契約よりもむしろ安く使えたり、場面に応じてSIMを便利に使い分けられたりとメリットが満載です。
この記事ではデュアルSIMの特徴やおすすめのSIMの種類・組み合わせなどについて、解説します。
デュアルSIMとは?特徴や使い方
デュアルSIMとは、1つのスマートフォンに2枚のSIMカードを入れて使うという運用方法です。

大手キャリアで販売されているAndroidスマートフォンなどは多くの場合1枚しかSIMカードを使えませんが、SIMフリーとして家電量販店等で売られている端末や、iPhoneなどの機種はデュアルSIMに対応しています。
デュアルSIMの環境を整えれば、状況に応じて使うSIMカードを選べます。
例えばよく遠くに旅行や出張で出かける人の場合、1つのSIMしか契約していないとそのSIMが速度制限にかかったり圏外になったりしたら通信はできなくなってしまいますよね。
デュアルSIMでドコモとau、auとソフトバンクなど2社の回線のSIMカードが使える環境を整えておけば、片方が圏外でも通信できることがありますし、どちらかの通信量を使い切ってももう片方で通信できるので安心です。

またデュアルSIMなら2つの電話番号を使えることになるので、仕事とプライベートの電話番号を分けている場合は1台のスマホで両方にかかってきた電話を受けられるのも便利ですよ。

デュアルSIMを使うには、iPhoneやPixelなどの対応機種が必要!


デュアルSIMを使うには、デュアルSIMに対応するスマートフォンの用意が必要です。

出典:Apple公式サイト(https://support.apple.com/kb/SP781?locale=ja_JP)
iPhoneユーザーの場合は、2018年登場のiPhone XSシリーズやiPhone XR以降のモデルならもれなくデュアルSIMを使えますよ。
4年前の古い機種からデュアルSIMに対応しているので、iPhoneユーザーならデュアルSIMを始めやすいのが嬉しいですね。
ちなみにドコモやauなどの大手キャリアで買ったiPhoneも、SIMロックを解除しておけば自由にデュアルSIMを利用できます。
Androidスマートフォンの場合は、Pixelシリーズなどの一部モデルがデュアルSIMに対応しています。
SIMフリーとして格安SIMで販売されているAQUOSシリーズなどの一部モデルも、デュアルSIMで使えますよ。
2枚目のSIMはeSIMでの契約が必須な端末もある
デュアルSIMを利用する際に注意したいのは、通常のSIMカードは1枚しか入れられない機種も多いことです。
例えばiPhoneの国内モデルは、SIMカードをnanoSIM1枚しか入れられません。

「eSIM」に対応している機種なら、SIMカードが1枚しか入らなくても2枚のSIMを使えます。
eSIMは専用のカードが発行されず、ネット上からSIMのデータのみをスマホにダウンロードして使えるタイプのSIMです。
iPhoneやPixelシリーズなどでは、eSIMを使ってデュアルSIM運用ができますよ。
デュアルSIMを利用する際は、通信や通話に使うSIMを設定アプリからしっかり選択!
デュアルSIMを利用する際に注意したいのは、今使っているSIMカードがどちらであるかを必ず確認することです。
例えばメインの10GB契約のSIMと通話用でデータ通信では使った分だけ料金がどんどん上がるSIMを組み合わせる場合、うっかり通信用のSIMを本来通話用で使うはずだった方にしていたら支払額が割高になってしまう恐れがあります。

かけ放題を契約した通話用SIMがあるのに、かけ放題がなくて30秒22円の通話料金がかかるSIMで通話をしてしまった…という時も支払額が上がってしまい大損です。
デュアルSIMはお得にスマホを運用できる便利なしくみですが、使い方を誤るとむしろ割高になってしまうこともあるので、設定アプリなどからしっかり今使うSIMを選択・定期的にチェックしておきましょう。
デュアルSIMに利用したい!おすすめの格安SIM・格安プラン
デュアルSIMをお得に使うには、SIMの組み合わせが重要となります。
とくにお得ではない回線を2つ契約しても、単に料金が二重にかかってしまい割高になるだけです。
ここからはデュアルSIM運用に最適な、おすすめの格安SIMや大手キャリア提供の格安プランを紹介します。
eSIM対応の楽天モバイルは1GBまで0円+無料でかけ放題!
楽天モバイルはeSIMに対応する大手キャリアで、デュアルSIM運用において補助的に使う2枚目・メインで使う1枚目どちらにも適したおすすめな存在です。
楽天モバイルの月額料金 | |
~1GB | 0円 |
~3GB | 1,078円 |
~20GB | 2,178円 |
20GB~ | 3,278円 |
楽天モバイルは使った分だけ料金を支払うしくみの「Rakuten UN-LIMITⅥ」という料金プランで展開されていて、なんと1GBまでは月額料金が発生しません。
つまりメインで使う回線が圏外になったときなどの予備として最適です。
1GB以上使った場合も、最大で3,278円しか月額料金はかかりません。
通信量は無制限、楽天回線エリアであればどれだけ使っても高速ですよ。

使い放題での運用ができるため、メイン回線として使うのにも楽天モバイルはおすすめです。
さらに楽天モバイルのメリットとして見逃せないのが「Rakuten Link」の存在で、専用アプリから電話をかければどれだけ通話しても通話料金はかかりません。
通話専用SIMとして楽天モバイルを契約し、メインのデータ通信はより安価な他社回線で行う…といった使い方もおすすめです。

なお楽天モバイルには、自社回線がまだエリア拡大の途中なので、建物の中や地方などで楽天回線エリア外なケースがしばしばあるという弱点もあります。
デュアルSIMなら、楽天モバイルの電波が弱い時に回線を切り替えて対処できますよ。

povo2.0は基本料0円でeSIM対応!使いたいときだけ課金&ギガ活で無料でパケットをもらえる!
povo2.0は、auが展開しているeSIM対応・基本料0円の格安な料金プランです。

普段は128kbpsの超低速通信しかできませんが、必要に応じて高速通信量を「トッピング」することで高速なデータ通信ができますよ。
povo2.0のトッピング料金 | |
使い放題(24時間) | 330円 |
1GB(3日間) | 390円 |
3GB(30日間) | 990円 |
20GB(30日間) | 2,700円 |
60GB(90日間) | 6,490円(30日平均20GB・約2,163円) |
150GB(180日間) | 12,980円(30日平均25GB・約2,163円) |
利用料金が非常に安く、とくに60GB以上のまとめ買いなら20GB~25GB2,163円程度と圧倒的な安さになります。
小容量の3GBも990円なので、格安SIM並みの安さですよ。
povo2.0は基本料0円、ただしトッピングをアプリから行うのはちょっと手間ということで、主に2つ目のサブ回線におすすめの選択肢です。

またpovo2.0は「ギガ活」に対応していて、加盟店でau PAY決済をするなどの条件を満たせば無料でパケットをもらえてしまうのも見逃せません。
有料でトッピングを買わなくても、普段の生活でいつの間にか高速通信が可能になっていきます。

UQモバイルは15GB・25GBプランなら節約モードや速度制限時も便利に使える
UQモバイルはKDDIが展開している格安SIMで、高品質なau回線に対応しています。
UQモバイルはeSIMでの契約にも対応していて、プランは3種類から選べますよ。
プランS | プランM | プランL | |
データ量 | 3GB | 15GB | 25GB |
無料通話 | 付帯なし(別途有料で追加可能) | ||
月額基本料(税込) | 1,628円 | 2,728円 | 3,828円 |
割引 | でんきセット割が適用可能 | ||
契約期間 | 縛り一切なし、契約解除料もなし | ||
低速時速度 | 300Kbps | 1Mbps | 1Mbps |
UQモバイルは15GBのプランMや25GBのプランLだと、アプリから節約モードに切り替えた時や速度制限時に最大1Mbpsで通信可能となっています。
1Mbpsあればある程度動画を見たりネットサーフィンやSNSを楽しんだりといったことができるので、使い放題のような便利な運用ができるのが嬉しいですね。
基本の月額料金は格安SIMとしてはやや高めなので、UQモバイルはメイン回線としてバリバリ活用するのにおすすめです。

3GB990円から使えてeSIM対応!格安でキャリア品質のLINEMO
LINEMOはソフトバンクがWeb受付専用として展開中の格安料金プランで、eSIM対応・3GBと20GBを契約できます。
LINEMOの月額料金 | |
3GB | 990円 |
20GB | 2,728円 |
20GBプランなら、速度制限時も最大1Mbpsのそこそこ速いスピードで通信できますよ。
小容量でも大容量でも低価格なので、メイン回線・サブ回線どちらでの利用にもおすすめです。
LINEMO公式サイト500MB+無料通話10分で550円から使えるOCNモバイルONE
OCNモバイルONEはドコモ回線の格安SIMで、月額料金や通話料金の安さが魅力です。
OCNモバイルONEの月額料金 | |
500MB+無料通話10分 | 550円 |
1GB | 770円 |
3GB | 990円 |
6GB | 1,320円 |
10GB | 1,760円 |
500MB+無料通話10分で550円など、とても安く通信できますよ。

さらにOCNモバイルONEは通話料金が標準で30秒11円と割安、3つのかけ放題オプションで通話料金を下げられます。
OCNモバイルONEのかけ放題月額料金 | |
10分かけ放題 | 935円 |
トップ3かけ放題 | 935円 |
完全かけ放題 | 1,430円 |

通話をたくさんする方にも、ドコモ回線で広いエリアにおいてお得に通話ができるOCNモバイルONEがおすすめですよ。
なおOCNモバイルONEは、eSIMでは契約できないことにご注意ください。
2~20GBから選べる格安SIMのIIJmio
IIJmioは、通信料金が安いドコモ・au回線の格安SIMです。
IIJmioの月額料金 | |
2GB | 850円 |
4GB | 990円 |
8GB | 1,500円 |
15GB | 1,800円 |
20GB | 2,000円 |
最小の2GBは850円、大容量20GBでも2,000円と、料金が割安なのがIIJmioの魅力です。
ただしキャリアから回線の一部分を借りている格安SIMということで、お昼などの利用者が多い時間帯は回線速度が下がってしまうこともある点にはご注意ください。
またIIJmioはeSIMにも対応、月額料金は2GB440円などさらに安価ですが、eSIMはデータ通信専用なので音声通話ができません。
IIJmioのeSIM(データ通信専用)月額料金 | |
2GB | 440円 |
4GB | 660円 |
8GB | 1,100円 |
15GB | 1,430円 |
20GB | 1,650円 |

デュアルSIM、おすすめの組み合わせと使い方!
最後に、デュアルSIM運用におすすめな格安SIM・格安プランの組み合わせについて解説します。
各社のSIMを契約して、iPhone等の対応スマホで便利・お得に通信や通話を活用してみてください。
楽天モバイル+povo2.0で、月額0円から徹底的に安くスマホを使う!
徹底的に安くスマートフォンを活用したい方におすすめなのは、楽天モバイルとpovo2.0の組み合わせです。
楽天モバイルとpovo2.0は、どちらも月額基本料金が0円です。
楽天モバイルは1GBまで無料で高速通信が可能、通話もRakuten Linkを使えば無料でかけ放題になりますよ。
povo2.0はギガ活により、対象店舗でau PAY決済をするなどの条件を満たせば無料で高速通信量がもらえてしまいます。
トッピングをしても3GB990円や1GB390円など、楽天モバイルより安上がりな部分がありますよ。

楽天モバイル+UQモバイル15GBで、広いエリアで快適大容量通信+かけ放題!
広いエリアで自由に・快適に通信や通話を行いたい場合は、楽天モバイルとUQモバイルのプランM以上を組み合わせるのがおすすめです。
通話は楽天モバイルのRakuten Linkでかけ放題にできますし、通信はUQモバイルならいつでも快適・エリアも広いau回線を使えますよ。
あまり通信しないのであれば、メインをUQモバイルの3GB1,628円プラン、通話・予備の通信手段を楽天モバイルといったように使い分けるのも良いですね。
ちなみに筆者も、楽天モバイルとUQモバイルを組み合わせてiPhone 13 Proなどで使ったことがあります。
楽天モバイル+LINEMOで4GB+かけ放題をお得に使う
あまり通信をしない方は、楽天モバイルとLINEMOのミニプランを組み合わせて、月4GBの高速通信と無料のかけ放題環境を安価に整えてみるのもおすすめです。

LINEMOは高品質なソフトバンク回線に対応しているので、維持費は割安ながらも楽天モバイルが圏外の場所などでも快適に通信しやすいですよ。
OCNモバイルONEの500MB+楽天モバイルで激安1.5GBかけ放題環境を構築!
徹底的に通信料金を下げたいけどpovo2.0の「ギガ活」やトッピングはちょっと面倒…という方には、OCNモバイルONEと楽天モバイルの組み合わせもおすすめです。
OCNモバイルONEで550円の500MBプランを契約、楽天モバイルと組み合わせれば、1.5GB+かけ放題を月額550円で使えてしまいますよ。
楽天モバイルは3GBまででも990円と安価、手続きなどをしなくても好きなだけ使えるので、通信量が足りない時はそのまま3GB1,078円などの低価格料金で高速通信を続行できるのも便利です。

まとめ
今回は、デュアルSIMの特徴やおすすめの格安SIM・プラン、イチオシの組み合わせなどについて解説しました。
ポイント
- デュアルSIMはiPhoneなどが対応していて、1台のスマホで2つのSIMを使う運用方法
- 楽天モバイルは1GB0円、無料でかけ放題も使えるのでデュアルSIM利用に最適!
- povo2.0は基本料0円、ギガ活や低価格なトッピングで便利に高速通信ができる
- UQモバイルはauの高品質回線、プランM以上なら1Mbpsで使い放題!
- OCNモバイルONEは500MB+10分無料通話で550円など、通信料や通話料金の安さが魅力
- IIJmioは2GB850円などの低価格が特徴な格安SIM
今回の解説を参考に2つの回線を契約して、デュアルSIMを活用してみてくださいね。